#008_3「四季ごとの身体の『閉じ開き』」

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月の満ち欠けを重要な基準にしている「旧暦」について紹介してきた、8月のFeatures。3回目となる今回は、旧暦の時代から現代まで私たち日本人の生活感覚に欠かせない「四季」が体に与える影響と、それぞれの季節を心地よく過ごすヒントとなる運動をご紹介します。

日本ほど四季が美しく変化する地域は、世界でも稀だと言われています。江戸時代から愛されてきた俳句には、四季を感じさせる言葉である季語が使われていますが、その季語も旧暦に沿って四季の変化を表現した言葉です。

四季の移り変わりは、私たちの心に何かを語りかけるだけでなく、身体にもさまざまな影響を及ぼしていることをご存知ですか? 早速、それぞれの季節の特徴を見てみましょう。

春……暖かくなり始め、身体が開いていく時期。陰と陽のバランスが崩れやすい時期でもあるので注意。

夏……身体が開ききっている時期。暑さに対して、そして過度な冷房による冷えなどにも、身体の対応が必要となる時期。 秋……中秋の名月があり、月のパワーが強い時期。夏の間に受けた「陽」のパワーに代わって、月の「陰」のパワーが身体のバランスをとり、身体が閉じていく時期でもある。 冬……体が閉じ、感覚や思考力が研ぎすまされる時期。
体が開くとは、具体的には後頭骨、肩甲骨、骨盤が開いていくことです。骨盤のゆがみは多くの人が持っている悩みですが、春は骨盤が開いていく季節であるため、中でも最もゆがみが生じやすい時期です。利き手と違う方の手をあえて使うなど、左右のアンバランスを少なくするメンテナンスを日常の中に取り入れるとよいでしょう。

■これから迎える、秋におすすめのストレッチ

夏から秋にかけては身体が閉じていく時期。この変化に対して身体をスムーズに適応させるためには、身体の中心を意識したストレッチがおすすめです。その一つとして今回ご紹介する「ねこのポーズ」は、次のようなステップで行います。 features008_1_image_2
〈出典〉旧暦美人の会 http://www.pangea.jp/kyureki/ 身体感覚ポーズ監修:松田恵美子(身体感覚教育研究者)

旧暦の時の流れを意識しながらつけるダイアリーや、季節の変化に合わせて行うからだの調整は、「自分の身体」と「自然のサイクル」のつながりを実感するきっかけになるはず。夏から秋にかけての身心のバランスが崩れがちな時期こそ、今回ご紹介した方法をぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

次回9月のFeaturesでは、この秋THREEがオススメする映画の楽しみ方を特集します。ビューティーセンスが磨かれる映画の紹介や、名作に登場する女性をモデルにしたメイクステップなど、全3回に渡るコンテンツをどうぞお楽しみに。