2019 April-May Issue に寄せて

2019 April-May Issue に寄せて

こんにちは、THREE TREE JOURNALです。 遂に! 春がやってきました。新しい季節の始まりはいつも、心がリフレッシュされたり、しみじみとした感傷に包まれたりと、ふと立ち止まりたくなる瞬間が増えますね。 いつかどこかで、「4月は、1月にスタートを切れなかった人にとって、もう一度スタートラインに立つチャンス」という文章を読んで以来、私にとって4月は「2回目のお正月」のような位置付けになりました。桜の花も美しく、おめでたい気分の中、今号もスタートいたします。
さて、今号のTHREE TREE JOURNALのテーマは「COLORS」。メイクアップとは切って考えることができない深い関係にある「色」の力と魅力に、ある記事では正面から、ある記事では間接的に、迫っていきます。 「色」イコール鮮やか、というわけでもなく、真っ白も真っ黒も「色」ですし、モノクロ写真の中に想像力で咲く「色」もあります。そして私たち一人ひとりの眼に映る色が、他の人の眼に映るそれと同じという確証はありません。また、お風呂に1滴のインクを足す前後ほどわずかな色の差を見極められる人がいたり、その1滴のちがいに心を掴まれる人がいたり。実態があるようで実はすごく捉えづらい、色とは不思議な存在ですね。 不思議な存在だからこそ、そこには不思議な力が宿っているのかもしれません。唇に紅を差すだけで外見の印象が目に見えて変わったり、あるいは指先を明るく彩るだけで、見えない自信が湧いてきたり。そんな、色が起こしてくれる「トランスフォーム」を、今号のTHREE TREE JOURNALとご一緒に体験していただけたら嬉しく思います。
それでは、今号の目次と予告を簡単に。 4/3公開の「SEE & BEHAVE #007」には、ギャラリストの菊竹 寛さんに磯谷 博史さんの作品をご紹介いただきます。菊竹さんが解説する作品のトリックに「なるほど!」と膝を打った後、あらためて作品を眺めてみると、モノクロの写真の中から次々に色が浮かび上がってくることでしょう。これぞ色の不思議と可能性ですね。 4/3と4/10の2回に渡って公開する「FEATURES #59」では、パーソナルカラーについて特集します。パーソナルカラーとは、自分のからだが持っている色に似合う色のこと。なので必ずしも、自分の「心」が選んだ色(=好きな色)が自分のパーソナルカラーとは限らないのですが、そんな場合でもその色を自分にフィットさせるコツもお届けしますので、どうぞお楽しみに。自分でできる簡易版「パーソナルカラー診断」は、話のタネにもなりとても面白いですよ。 4/17と4/24に公開予定の「THREE LOVERS #211-#212」では、5月に発売になるTHREEの限定コレクション「COLOR OF RAIN」と、夏におすすめのメイクアイテムを使用した2つのルックをご紹介。偶然か運命か、今回の LOVERSには、名前に「雨」がつくグループの女性がモデルとして登場しますよ。 平成と令和をまたいで、4/24と5/15に公開予定の「FEATURES #60」では、セルフネイルケア&ネイルアートを特集。サマーコレクション「COLOR OF RAIN」から登場する12色のネイルを使って仕上げるネイルアートを、ぜひこの春夏のファッションに取り入れてみてください。すぐに実践できるように、シンプルネイルアートのHow to動画も鋭意制作中です。 その他、お楽しみの新コーナー「MY FAVORITE THREE」、美味しい読み物「TIME TO REVIVE #005」など、今号も最後までぜひ楽しくお付き合いくださいませ。
さぁこの春、時に「色」の力も借りながら、私たちは一体どんな自分に出会えるのでしょう? 季節柄どうしても、自分自身に起こる何かしらの変化を期待している方も少なくないと思います。その気持ちに強く共感する一方で、春だからといって、目に見える変化が自分に訪れないことに、焦りや不安を感じる必要もないように思うのです。 なぜなら、「変化」はごく稀に一瞬で起きることもあるし、たびたび一瞬で起きたように見えることもあるけれど、ほとんどの場合、それなりの時間をかけてゴールにたどり着けるものであると思うから。今はまだ目に見えなくても、「変わりたい」と思うことから、未来に向かってきっと少しずつトランスフォームははじまっているはず。そのきっかけや、過程の一部として、色やメイクの力が効いてくるのではないでしょうか。 小さなトランスフォームをスパイスに楽しみにながら、ゆっくりと自分が目指す未来へ。その経過も楽しみながら、今しかないこの春を、1日1日大切に過ごしていきたいと思う2019年の春です。みなさんにとって、素敵な季節の幕開けとなりますように。

 
2019.4.3  THREE TREE JOURNAL